2015年もあろ残りわずかですが、今月12月に入り1年4か月通っていただいた方の治療が終了しました!!!
2014年8月に右側のどこかの歯がしみる。
右下の5番目の歯が骨がなくなってきているので抜歯を勧められた。
なんとなく噛みにくく、右上の前歯がだんだん移動して隙間が出てきた。
というお話でした。
ほとんどの歯が残っていらっしゃいましたし、治療済の歯が多いとはいえ、大きな虫歯も歯の動揺も認められませんでした。
ただ、とても気になったのは、全体の歯の平面が左右揃っていないこと。
奥歯の歯肉の退縮が頻繁に起こっていたのか、レジンを詰めた後がたくさんあること。
そして、「噛んでください」と言うと滑るような動きをして下顎が右前に出てきてしまう事でした。
まず、大切なことはお口の中で何が起こっているのかを知ることです。
レントゲン、歯周ポケットの測定、上下の模型を採りお口の中の再現、写真など…
そして治療方針が決定すると咬合診断を行います。
今回は、顎位(顎の位置)のズレが不適な詰め物によって起こっていると判断し、咬合診断用WaxUpをいつも補綴製作や治療相談をお願いする関 克哉さん(東京都世田谷区 BeauxArts 代表の技工士さん)に依頼をしました。
出来上がった模型を参考にやり直しをする予定の補綴物を外し、歯周基本治療を開始。
保険制度に則ったかたちで、衛生士が1本ずつ歯肉の治療を行います。
歯周病だから治療するのではなく、これから始まる補綴治療の土台作りと考えています。
また、最終的に装着予定の補綴の形態や素材をお口の管理をする衛生士とともに考えていく形にしていますので、密接に患者さんと連携をとってもらうことでより良い環境に変わって行きます。
そして約1年後、関さんの製作したラボプロビジョナル(最終的な仮歯)がセットされた状態です。
仮歯なのに?と思われるかもしれませんが、それを専門の技工士さんがWaxUpから製作し、咬合(噛み合わせ)を確立し、歯肉との調和、最終の補綴物の形態などを確認を行います。
歯肉の色、形、環境が整っているのが皆さんにも分かって頂けると思います。
当然、この時期はしみることや噛みにくいことに関しては全く症状が無くなっています。
(左上の6番目の歯に関してのみインプラント治療を行っております)
それから、半年後。。。ファイナルの装着です!!!
毎回いらっしゃる度にクリーニングさせて頂きました。
いい状態での印象採得、噛み合わせの確認、メタルフレームの試適、色合わせ…
関さんにも鹿児島まで来てもらっての確認。
衛生士と連絡を何度も取ってもらっての連携。
関係者全員たくさん頑張りましたが、治療の間、歯ブラシや噛みにくい時期の食事管理など、一番頑張って頂いたのは患者さん本人かもしれません。
私たちが考えるに、安定したお口の環境(歯肉、歯牙、顎位)を整えると長期にわたり持続します。
これから長い人生で歯の事が気になって美味しく食べられない…のは、健康以外にも精神的な負担も多いはず。
QOLの向上のためにも、健康で豊かな生活のためにも、どうぞお口の中に興味を持ち、信頼できる先生や衛生士さんに相談してください!!!
それでは、今年残りわずか、健口な毎日となりますように。。。Be smile…♡