インプラント手術に関して、上顎の奥歯を失って時間が経過すると、場合によっては骨の残量が少なく、そのままインプラントを行うことが難しくなることがあります。
そういう場合は「上顎洞挙上」という術式を行い、インプラント本体が骨内に収まるようにします。
例えばこういった時。
残された骨の残量は5mmでした。
埋入したいインプラントは8mm。3mmの不足です。
そこで、スポットでその部分だけ挙上するソケットリフトという技法で挙上。(ストローマンインプラント)
前方の根の治療も行い、出来るだけ周囲の感染も除去しました。
術後、経過良好にて仮歯を装着。先日、型どりをしました。
次の方、この方はブリッジが以前入っていましたが、前方の歯が咬むと痛みがあること、虫歯もあり、しみるとのことでした。
そこで、ブリッジを外し欠損部にはインプラント治療を行いました。
今回も上顎洞挙上術をソケットリフトで行いました。(アストラテックインプラント)
前方の歯の根の治療を行い、ブリッジによって大きな負荷がかかっていたものが無くなると、歯根膜の腫れもなくなり、きちんとした虫歯治療でしみていた感覚も改善しました。
現在は治療も終わり、経過良好です。
上顎のインプラント治療に関してそのままではインプラント治療は困難な時でも、このような技法を使えば治療可能です。
また大きな手術になるのでは?と心配される方もいますが、上顎洞自体は空洞なので慎重丁寧に行えば何ら問題はありません。
適応されるかどうか診断は必要ですが、諦められていた方でもぜひご相談を!!