どのように前歯のデザインを設計し、それを実現できるか。
患者さんは、10年以上前に治療した前歯の隙間がすこ~し広がって来ていて、それを改善する目的で前歯のやり直しを希望されていました。
さて、隙間が広がる原因はどこにあるんでしょう?
そして、見た目の問題点はどこにあるんでしょう??
歯の隙間が埋まらないひとつの原因として、上唇小帯の強直症というものがあります。
これは、外科的切除にて持ち上げていくことができます。
また、歯肉のラインが不揃いで、加えて歯の形が三角形に近いことで他の歯との違いもあります。
ここでどんな前歯デザインをするか、そしてどんな治療を行っていくか考察します。
まず、外してみました。
やはり上唇小帯が裏側まで伸びていること、そして隣の歯の治療も必要そうです。
計画としては、不揃いの歯肉のラインを揃えるとともに、その上唇小帯を切除、移動を行っています。
縫合もキレイに行っていくことも大切です。
さて術後2週間。
これだけ以前の歯肉から移動していることが分かります。
そして印象の日。
これまでに歯肉を整え、隣在歯の治療も終え、歯もキレイに形成し、デザインに合わせて削る深さを調節しています。
出来上がりです。
患者さんには、このゴールが見えませんが術者がきちんと考察し、計画を立て、それに添って正確な治療を行っていけば綺麗な歯肉の並びと歯を獲得することが出来ます。
あとは、メインテナンス。
患者さんと共に長く持つ歯を維持していきます。